子育てしながらは起業できない？実は子育てが起業に優位に働く3つの理由とは？

　子育てといってもどの年代の子どもか、という話にもなると思いますが、子育ての原点は赤ちゃんからです。そして、赤ちゃんは言葉を話せません。言葉を話せない人の側に１日中いたことがありますか？１日はあるかもしれません。それが１週間、１ヶ月、１年・・・。多くの人、特に、子育てをしていない男性はそんな経験は想像すらしません。
　気が向いた時だけお手伝い感覚でする人も多いと思います。そのようなものではなく、１日泣いたり、笑ったり、寝たり、とりあえず動いたりといった生活を、繰り返します。子育てが起業に優位に働く理由の一つとして、とんでもなく継続する力が養われるはずなのです。起業初期から○○だけやれば上手くいく、というやり方は、お勧めできません。もちろん最初は上手くいくことも多くあります。しかし、最初だけです。一瞬うまくいくやり方であっても継続的に行動を繰り返す必要があるのです。そこでは忍耐が必要となりますので、言葉を話せない人と一緒にいることで忍耐を覚えましょう。

　さらには言葉を話せない子どもと一緒にいると、私たちに何が求められるでしょうか？それが起業に最も必要な課題の本質を見抜く力です。赤ちゃんだと泣くという表現方法を通じて、何か問題を訴えますよね？もちろん黄昏泣きといった全く意味の分からない「泣き」もしますが、なにかしらの意図がある訳です。遊んでほしいとかお腹空いたとか。このような子どもの本当の課題を見抜くこと能力もこの時期に鍛え上げられるのです。

　優位に働く点の２つ目は将来を考えるということです。私は自分の仕事を通じて、多くの起業をされている方、あるいはされようとしている方が、将来的な映像を描いていないことが多いことに気付きました。将来と言っても１年後、５年後は見ているかもしれません。
　しかし、私たちは子育てを通じて描くものが、子どもたちが大人になったときのことです。娘様をお持ちのお父さんとかは、ウチの子は嫁に行くときは、、、という風に自然になり、今の子どもの将来を見据えています。これが起業になると、目先のことしか考えられなくなります。明日の予定や来週の予定、今月の売上や来月の売上、、とても１５年先を見ている感じではありません。そのため、よく聞かれるような起業して１０年後、９割の会社がつぶれているというのは、このような視点からの働き方によるものです。
　子どものことは１０年後、２０年後、自分が死ぬまで、あるいは死んでからどうするのか、まで考えることも多いのに、起業のこととなると、来月、１年くらいしか見ていないんです。子育てが起業に優位に働くのがお分かりかと思います。もともと将来を考えるということが抜けているんです。私たちが起業したときにその起こした会社（あるいは個人のサービス）を終わらせる形はどうするのか、事業売却するのか、それとも自分の代で閉めるのか、そうだとしたら、お客さんにどのようにアナウンスするのか、この辺までしっかりと考えて、起業をし、今の時間を大切にするのが成功する起業には必要なことになります。子育てを通じて学べたことは、起業においてのこのようなところでも役に立つんです。

　最後３つ目は柔軟な発想です。この柔軟な発想は子育てというより、子どもと一緒に遊ぶということでも手に入るかもしれません。なぜ起業に柔軟な発想が必要となるのか、というと、決まりきった概念では、変化する時代の流れに取り残され、衰退していくためです。
　心理学を学ぶものとしてはこの思い込みは良くも悪くも働きます。思い込みがあるからこそ私たちの生活は円滑に良く面もあります。リンゴというと赤いリンゴやウサギの形に切られたリンゴを想像し、その前提で話が進みます。よく言われるのが「○○するべき」と思い込みすぎて、他の選択肢に注意がいかず、そのまま自分で決めたルールに縛られ過ぎて、結局は上手くいかない、などが思い込みが悪く働いた例と言えます。
　子どもと話ができる年齢になると、子どもたちとの柔軟な発想には多くに気付きがあります。ウチの子の事例であれば、先日、蜘蛛の巣を見て、真ん中に小さな蜘蛛がいる様子を見て「蜘蛛の巣は透明だけど、しっかりとあるんだね！もしこれが蜘蛛の巣って分からなければ、蜘蛛が浮いているように見えて、不思議だね！よく見れば分かるけど、ぱっと見、分かりにくいものって他にあるかな？」と言ってきました。このような会話の中でも、私たちの頭の中でぐるぐると会話が繰り広げられます。
　起業と結び付けて考えると、上手くいっている事業をよく見て、上手くいっている理由を探すようになりますし、自分の中で納得しながら、事業展開を進めることになります。柔軟な発想は通常の「当たり前」を「当たり前」に言うことからでも膨らんでいきます。これが子育てと起業するときに優位に働く３つのことです。

　他にも子育てが起業に優位に働く点を探していこうと思えばたくさんあります。それはどちらも毎日続けていくことであり、きちんと未来に向けて成長し続けるものだからです。子育てが忙しくて起業が出来ない、ということであれば、子育てを精一杯してみて、将来起業する際に子育ての経験が生きるように事業を組み立てていくのも良いと思います。
　私たちが育てるのは家族にとっての最高のプレゼントである子どもであったり、社会にとって多くの人から求められるプレゼントであったりします。子育てを真剣にされている人は本来なら社長や代表者といった偉いポストについても遜色ありません。にもかかわらず、私なんて、、、と言っている人が多いような気がします。
　社会に求められる者を育てる、社会に求められる物を育てる、どちらも大切で優劣はありません。もし、起業をしたいのであれば、自分に何があるかではなく、どのようなものが求められているのかを知るところから始めてみて、それを自分が提供できるのか、という視点が必要です。まさしく、子育ての赤ちゃんの時期です。

　赤ん坊が何を求めていて、それを察して、提供できる能力、それこそが、今社会にも人にも一番求められているものではないでしょうか？






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