大人になって、乗り越えなければならない課題に直面した時にとる行動は2つあります。
1つは可能な限り逃げる。これは悪い戦略ではなく、やっぱりやりたくないこと、嫌なことから逃げるというのは人間の本能にも近いところに位置する行動原則なので、逃げられるなら逃げても良いかと思います。ただし、心理学者のウィリアム・ジェームズは「苦しいから逃げるのではない。逃げるから苦しくなるのだ」とも言っておりますので、よく考えることは必要です。
2つ目は課題に立ち向かう。これは成長思考が強い、もしくはもう逃げ場がない人がとる行動です。一見すると、課題に立ち向かい、あなた自身を奮い立たせて、努力していくというもので健康的な感じがします。しかし、この課題に立ち向かうという行動を選択しても、現実が変わり、無事に成長できる人と、なかなか現実が変わらず、ずっと同じような苦しみを味わう人がいます。本日は、大きな課題を抱えつつ、頑張っているのに自信がもてない、さらには現実がなかなか変わらない人がしているちょっとした勘違いを説明していきたいと思います。
1.自信とは何か?

例えば、1+1が3と答えても、その答えに「自信をもつ」ことはできます。つまり、自信に正解・不正解を介入させないことです。以上を踏まえて、「あなたが自分の自信の基準を決めてください」としても、すでに自信がない人にとっては難しくて仕方がないと思いますので、心理学的に自信が持てる方法をお伝えします。
・決めたことをやることを毎日続ける
これだけです。私たちは日々日常生活を送っていますが、その多くはなんとなく行われています。なんとなく、顔を洗い、何となく鍵を閉めて、なんとなく働いて、なんとなくご飯を食べて、何となく眠る。こんな生活を送っていると思います。この生活だと自信はつきません。一つ一つを決めて行って、続けていきましょう。そうすると不思議と自信が持てるようになります。
起きたら顔を洗うと決めている(そして実行)、家を出る時は鍵を閉めると決めている(そして実行)、何かのために働くと決めて働く(そして実行)、これを食べると決めて食べる(そして実行)、寝ると決めて寝る(実行)、このように毎日の生活に決断を入れてください。恐らく、1ヶ月、3ヶ月と続けていくうちに自然と自信が回復していきます。
なぜなら、あなたは自分で決めたことをやり続けることができる人なので、他のことに対しても、決めたらできる、という自信が手に入っていくからです。
2.こんな人は成果が出ません

自信とはなにか、というところでも説明した通り、基本的には自信は行動に対してつくもので、その行動を繰り返すことで確固たるものとなり、自信満々という状態になります。そのため、自信がないからやらない、では、北極で寒いからここ動かない、と宣言しているようなもので、いずれは死んでしまいます。動くから自信がつくし、動くから寒い場所から離れて暖かい場所に行けるのです。
3.頑張る箇所が違う

そもそも課題とは、現状とゴールとしている目標のギャップを埋めるために必要な具体的な行動のことできちんと課題を乗り越えると、きちんと結果につながらなければならないのです。しかし、問題は現状とゴールのギャップそのもののことで、解決しなければならない事柄のことです。
具体的には、
・目標は「起業と安定した事業を作る」
・現状は「専業主婦とパート」
・問題は「お金と時間がない」
・課題は「商品開発や集客」
となる訳です。
問題に取り組むと、お金がないこと、や時間がないことに対応するため、現状の生活を見直して節約したり、お金を増やすセミナーなどに参加したりします。時間も作るために、家事を家族で分担したり、お仕事されている方は残業を減らしたり、昼休みの時間を削ったりします。一見努力はしているようですが、実は本当の課題は、お金を生み出すサービスの開発であったり、そもそも買う人を連れてくる仕組みがなかったりすることだったりします。結果、努力はしているのに、目標にはなかなか辿り着かず、途中で止めていきます。
そうすると、だんだんと元に戻り、また別の行動を選び、努力していきます。しかし、やっている行動は問題に対してのものなので、また目標達成に近づくよりも少し、遠い行動になります。そして、結果が出ず、、、と言った繰り返しです。
私たちが頑張っている箇所は合っているか、今一度検討してみましょう。
4.頑張ることが居心地がよい

また、あなたの動機が誰かのためということも成果から離れることにつながる場合があります。なぜならば、あなたの行動動機が誰かのためならば、あなたの成果を上げるよりも、相手の成果を上げる行動に移ってしまい、結果的に、あなたの時間を誰かの成果に使うとになるからです。もちろん誰かのためにやること自体は素晴らしいことですが、やり過ぎには気を付けておきましょう。どこかで自分のため、ということも大切なことです。
まとめ

まずは、目標を明確にして、現状の確認。
そして、問題ではなく課題に焦点を当てること。
この「課題」にフォーカスして頑張ることです。なんでも頑張れば良いというわけではありません。頑張る箇所を見極めることが大切なのです。大きな勘違いは頑張れば何とかなる、と思っているところです。そして、自信をもってやり抜くために、決断したことを継続的にやり続けることです。さらに頑張ることが目標にならないように気をつければ、自信を育ちてつつ、現状が少しずつ変わり、理想の人生を歩めるようになります。
最後にこの言葉の意味を少し私たち自身なりに考えてみましょう。
「苦しいから逃げるのではない。逃げるから苦しくなるのだ」
さて、挑戦しますか、それとも、、、。