守破離
守破離ってご存知ですか?クールな響きですね!
守って破って離れていく・・・。「???」となった方にWikipediaからの引用をします。『日本の茶道や武道などの芸道・芸術における師弟関係のあり方の一つであり、それらの修業における過程を示したもの。 日本において芸事の文化が発展、進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想で、そのプロセスを「守」「破」「離」の3段階で表している。』とされています。
守破離で料理
最初は「守」。基礎の型を学び、それらをきちんと真似するというもの。習ったことは習った通りにやって、オリジナルを入れるのはまだ先ということです。例えば、料理。塩は小さじ1杯、など決められた分量があるところに、塩だけじゃ味気ないから、ウスターソース入れよう!とは最初の段階では決してしないということです。習った通りにやる。これを続けていき、「守り」続けるということです。
次に「破」。この段階でようやく、ウスターソースを入れてみます。塩の味はなんとなく分かってきたぞ。ちょっと冒険していこうかな。という段階です。
最後に「離」。ここで当初の「型」から離れていきます。塩や調味料ではなく、具材そのものを変えて新しい料理を作ろう!となるわけです。
ビジネス・習慣の守破離
この「守破離」の考え方は茶道・武道に関してだけではなく、「ビジネス」やここでお伝えしている「成長する習慣」ともとてもよく似ています。初めての職場、新しい職場では教わったことをそのままやるのが上策ですし、そこから、効率を考えて、違う仕事になっていきます。
習慣でも決めたことを守っていき、ステージが上がってきたら、習慣を足したり、引いたりして、最後に新しい習慣に生まれ変わっていきます。習慣形成について学んでいくとアプリや手帳が出てきます。それらは「守」の部分では有効ですが、「破」「離」の部分ではあまり機能しません。やはり、人からのフィードバックが一番強力です。私もベースを弾いていましたが、やはり最初は型を守り、そして、破っていき、オリジナルの作曲をするようになりました。
原型は?
このような考え方で日々を過ごしていくと、現在の生活のオリジナル(原型)のすべては「生きやすさ」を考えた結果の模倣であると言えます。世の中の商品・サービスは大体において「生きやすさ」に帰還することになります。音楽や映画でも「人を楽しくさせる」「人をしんみりさせる」など、そのシーンにあった人の感情に訴える、それは、大抵においてそう感じた方が「生きやすい」結果と言えます。
「感情を選択する」という考え方があります。その感情を選択した方が、生きやすいということ。通常は無意識において、経験則で物事を捉えて、感情を表現することが多いです。なので「選択する」という考えがあまり意識にあがってきません。子育てをしていると子どもの感情はどストレートに心に刺さります。感情表現に論理が入ってこないので、深読みが要らないのです。子どもから「ありがとう」と言われれば、その通りに響きますが、大人から「ありがとう」と言われればなんとなく「あれ?なんかお願い事されるのかな?」とか深く勘ぐってしまいます(人に寄るでしょうが・・・)。
賢くなることの弊害
人は経験を積むごとに賢くなっていきますが、感情的に行動する、ということから離れていきます。自分の価値観や倫理観などが感情表現を妨げていき、ときどき、そのたまった感情を適切に開放しないといけません。
オチ
・・・さて、お気付きでしょうか?今日のブログの構成も守破離の構成です。最初はいつも通りの書き方で、ブログのタイトルである「守破離の説明」という構成を守っていき、次に「生きやすさ」というものを入れ込んで破ってみて、最後には「感情の大切さ」として、守破離の説明からは離れています。
結局のところ、「オリジナル何てないんだ」(小説家/ジョナサン・レセム氏)ということになります。
習慣形成では「守」の部分ではきちんと身に付くまでしっかりとやっていきましょうね!