人間性心理学って人間にフォーカスしているだけで、あんまり経営とか組織にフォーカスしていない感じをもたれている方もいます。
組織を運営しているのは人なので、最終的には「心理の世界」に戻ってきますけど・・・。
それで、人→企業→社会へと、拡大した考えを提唱している心理学者の一人が、アブラハム・マズローという方のユーサイキアという発想です。
ユーサイキア
ユーサイキアは「良い魂の場所、良いこころの場所」などと訳すことができます。(造語ですので正しい訳ではなく感覚で・・・)
これは人類が理想とする社会的なユートピアを指します。マズローによると1,000人の自己実現的人間が外部からの干渉の一切ない島に暮らした場合に生まれる文化あるいは社会をさします。
このユーサイキアに必要な仕組みが、シナジー(相乗効果)という考え方です。
「7つの習慣」という本でも取り上げられている「相乗効果」です。聞いたことがあるかもしれません。
最近は経営学でもこのシナジーというと「経営戦略などで事業・資源を結合することによって生まれる相乗効果的利益」みたいな感じで使われています。
しかし、マズローは「利己的な目的追及が、他人を助け、また愛他的・利他的で他人を助けようとする行動が必然的に自分自身にも利益をもたらす仕組み」としています。
人類学者のルース・ベネディクトの考えに賛同しています。
分かりやすい例が、ここです。「こころと言葉の活動」です。
こころと言葉では、何度かメルマガやHPで理念として載せていますが、基本的な理念は「虐待防止、子どもが笑顔で過ごせる社会を」です。
これは一見愛他的・利他的な行動とも捉えることができますが、本質的には利己的でもあるんです。
どういうことかというと、子どもが成長し、こころと言葉の概念に触れることで、ここに経済的価値を生み出してくれることを期待したものです。
クライアントさんにも同じような視点を持つ方もいます。今は子ども達のために色々な事業展開(ボランティアに近い活動)をしておりますが、いずれ、自社に入ってくれないかな、という概念を持つ方です。
将来的には今以上に求人が難しくなるであろうという予測を基に愛他的でありながら同時に利己的な考えです。
これもユーサイキアでしょう。
あなたがもしビジネスを他人のため、自分のためになどという理由で思い悩んでいるのであれば、視点や側面を変えると、最終的にどちらにもなると思います。
・・・こだわるよりも、まず行動を!
そうすると、見えてくるものもありますよ!