台風での気付き
台風10号が九州を通過しました。
9号に続きちょっと怖かったですね。
風が強く、窓がガタガタ、家全体も揺れている気がしました。
TVニュースをあまり見ないので情報が遅かったのですが、何やらメディアで食料を買っておきましょう、非常事態に備えて備蓄をしておきましょう、というようなアナウンスがされていたようです。
普通に買い物に行くと物が無くなっていたので、びっくりしました。
危機管理能力が無いと言われればそうかもしれませんが、適宜、備える準備が必要です。
コロナ初期のマスクもそうだったのですが、適宜買っている人と、現在慌てて買う人、そして、余分に買い過ぎてしまう人といると思います。
私は慌てながらも買うのですが、どこか楽観的です。
その内すぐ買えるようになるだろう、と構えています。
心理学的見方
フロイトから始まる心理学について歴史や各派の主張は違っているのですが、こころと言葉で割と深めている心理学の1つにビジョン心理学というものがあります。
それは現在の行動は過去に起因する、と考えるものです。
ビジョン心理学だけではなく、割と現在、問題、あるいは私たちが困っていることの多くは過去に原因があるという立場があります。
具体的には、私たちが子どもの頃、親へ甘えようとした時に親から迷惑そうな顔を向けられます。
もちろん、普段はそのようなことはなく、たまたま疲れていたとかで、その時の親の立場を考えると子どもに構っていられないという心境だったとします。
しかし、子どもの頃の私たちが受け取るメッセージは「自分が人に甘えると迷惑」
というものであり、大人になってもなかなか人にお願いをすることが難しいという風になるのです。
なので、現在、頼みごとが苦手な方は過去にそのような体験(あるいは似たような体験)があったので、その過去体験を自分で思い出し、現在の問題として現れている、という考え方です。
なんとかするには、その過去の体験に新しい意味付けをすることが必要となります。
いくらアドバイス的に、人に任せないと育たないし、人に依頼することはその人のためにもなる、と言って聞かせたところで、なかなか行動が変わるものではありません。
私の場合
先の台風により、スーパーから物が消えたということ1つとっても、私のような慌てて買うが、どこか楽観的な人は過去にも似たような体験があり、全てそのようなスタンスで乗り越えてきたのでしょう。
今生きているということは過去には生命を脅かすような失敗策は取っていないということですから、わざわざ新しい行動をして死ぬかもしれない(極端)結果よりも、確実な失敗(でも死んでない)の方をとります。
これが私が慌てながらもどこか楽観的である、という姿勢を取る理由です。
他の考え方
一方で心理学ではありませんが、選択理論というものもあります。
名前の通り、現在の選択にフォーカスが当たっており、ビジョン心理学などと違って時間軸は常に未来から来ています。
例えば、登校拒否などは現在「学校に行かない」という選択をしているということになります。
その選択をすることで、本人が欲しい未来、学校に行って何か嫌なことを体験しなくて済む、家に一日居れる、誰とも会話しなくてよい、などの未来が手に入ります。
人は常に選択をするということは欲しい未来があるということになります。
心理学的にはアドラー心理学が近く、症状(原因)と目的と捉えてみると分かりやすいかもしれません。
うつ病の人は「うつ」という症状で悩んでいるのではなく、「うつ」という症状は目的であり、「うつ」であるために何もしなくていい、自分を労わっていいという状態に身を置くことになります。
というかなり反感を買いそうなものです。
「うつ」だけでなく世の中の病はそのようにして、なにかしらの目的を本人が達成するために作られたというような考え方です。
また、選択理論は人に選択肢を与えることはできるが、選択を選ばせることはできないという姿勢もあります。
具体的には子どもに美味しい料理を作って食卓に並べることはできるが、それを食べる、食べないの選択は子ども自身であり、食べない選択の結果(お昼にお腹が空くとか成長が遅れるなど)を私たちのせいと考えるのは違うということです。
私は選択理論を学ぶことで生き方は楽になりました。
何事においてもこの選択は私の責任であり、また相手の選択は必ずしも私の責任ではない、という考えが気に入っています。
アドラー心理学でいうところの他者課題、というやつですね。
ここからは私の考えなのですが、もともと私たちは「幸福になる順番」が決まっていると思います。
まずは自分のことを満たす。
次に目の前の相手のことを満たす。
そして社会に対して満たす。
という流れです。
この順番通りに生きると「幸福」になります。
そこで肝心なのがどのような状態が自分にとって「満たされている状態か」ということをきちんと知っておくことです。
己を知り、敵(相手)を知れば百戦危うからず、という言葉や、
己を知り得るものは賢者なり、という言葉もある通り、
まずは私たち自身を「知る」ということが、重要なポイントです。
過去に原因があることもあるし、現在の選択は未来から選ばされていると捉えても構いませんが、どちらにしても私たちの思考や心理の片鱗を掴んでおくことが近道になります。