世の中にオリジナルなんてない。あると感じるなら(そういい張っている人がいるとすれば)、それは十中八九オリジナルを知らないだけである。と、小説家のジョナサン・レシムも言っています。
ジョナサンを誰か知らないという方も多いと思いますが、この場合は誰が言っているか、ではなく、どういっているかだけに注視してみてください。それこそ「オリジナルではない」のです。
おさらい
さて、ここで習慣についてもう一度おさらいしますと、目標の立て方が大事で、理想の自分になるぞ、と思う一番モチベーションが高い所で計画を立てるというのが大事ということはお話ししています。さらに、それを人に宣言したり、日誌につけていくことで、一歩ずつ歩みを進めていくということです。このやり方も王道であり、誰かがやっているはずです。こころと言葉の習慣メイキングでは、ここに心理学の知識と実践経験、仲間を作ることができるという点がちょっと違うかもしれません。それぞれ別々にみるとオリジナルではないと思っています。
肝心なこと
しかし、肝心なのは私たちがこれらをやり続けること。そして、やり続けられる環境に自分自身を置いておくことです。私たちが今学んでいる、もしくはやっていることに対して、もし先人がいるのであれば、思う存分聞いていきましょう。そうすることで習慣化は加速します。私はベースや卓球の練習には自分より上手な人がたまたま側にいたため、その人に教えを請いながら進んできました。習っている過程で、「そこはもう少し手首の角度を」「振り抜くのではなく少し止めて、、、こう」みたいな感じで時々、当時の私が理不尽だと感じることもありました。自分ではそうやっているつもりでも実際に他人の目で見たり、聞いたりすると出来ていないというのです。確かに、生まれて初めて自分の声を録音して聞いたときは、自分の声ではないかのように感じるということがありますが、そんな感じで私たちが出来ている、と感じていることももしかすると、他人の目から見ると、出来ていないのかもしれません。それを先人が直接言っているのでこれは本当は信じるしかないのです。
先人”達”の罠
しかし、習慣形成においてはたくさんの他人が私たちの注意を奪おうとしています。例えば、起業するために頑張っていたのであれば、マーケティングが大事、セールスコピーが大事、商品が大事、USPが大事などなど。その全てを頑張っていると、実はUSPだけ頑張ると後から付いてくる!みたいな広告などを目にします。そうすると、ついつい今まで頑張ってきたことを少し脇道に置くつもりが、いつの間にか習慣が変わって、結局何も変わらないという風になることがあります。
スポーツの世界でも同じで、走り込みが大事、実践が大事、筋トレが大事、メンタルが大事、イメージが大事、とあり、最初は全てやっていても、途中でメンタルだけで全て勝てる!みたいなことを言ってくる人がいると、メンタルだから練習止めよう、とかなるかもしれません。
そのようなことを言っている人は恐らく天才か、背景に努力があり、その努力を努力と思っていない人、もしくは私たちが望む結果とは遠いところにいる可能性があります。このような人のことを愚直に守るのではなく、私たちから見てスゴイな、と思う人のことを真似しましょう。
基準は「楽」と感じるのではなく「結果が明確」であること。ベースの方は大きなバンドのサポートとしてベースを弾いてましたし、卓球は過去の大きな大会で優勝経験がある方でした。
そのような人が言う以上、やっぱり守った方がいいのです。完璧にできる、あるいは認められてから次に行くという姿勢を思い出してください。それこそが「習慣」を守る方法です。